平成の中期から令和に入って政府が掲げるデフレ対策に,対応が出来つつある業種と、特に小売りサービス業等においては 長年続いた価格競争が収まらず、幾世紀をも超えて引き継がれてきた老舗業者においても、良品、適正価格、適正サービスが維持できず、それに加えて後継者がいないということで閉店吸収合併等々により暖簾をたたむという業者が 続出してきております。製造業においても、いわゆる職人技を伝承できず今の世代で消滅しそうな製品・技法が多くあるといわれています.
これらの商法、技術を絶やさずに伝承するシステムを今の時代に合わせた手法で構築しつつ、(いわゆる高級品分野、サービス)
人口が減少の時代になったとはいえ、日本も当分の間は億人単位の国民が生活していくにはマスプロダクツ、マスセール製品が
必要となっています。ましてや、逆三角形型の人口構成になっている現代、未来において生産労働人口比率はますます低下して
いくことは確実です。[定年延長、働き方改革により生産性の向上、働き甲斐のある企業風土の構築、高齢者・身障者でも就業できる受け入れ体制等々]
今回は、最近公表された労働経済白書から一部抜粋してみました
- 人手不足緩和に向けた取り組み
外部調達
- 求人募集時の賃金引上げ、労働条件の改善
- 中途採用を強化する
既存従業員とのバランスと定着率を上げなければ人手不足は改善しない
内部調達
- 定年延長、再雇用
- 非正規社員から正社員への登用
- 現従業員の配置転換
- 教育訓練・能力開発による現業員の業務可能範囲の拡大
外部調達による人と現業員とのバランスをとるための
現業員の更なるレベルアップと待遇改善
業務の見直し
- 業務プロセスの見直しによる効率性の強化
- 離職率を低下させるための雇用管理の改善
- 省力化、合理化投資
- 従業員への働きがいの付与
- 働きやすさ等に資する雇用管理の実施
これらの管理改善等を実施した企業と未実施企業とでは
それぞれにおいての率に差が出ている
働きやすさ・離職率・定着率(入社3年後)
- 有給休暇の取得促進
- 職場の人間関係やコミュニケーションの円滑化
- 労働時間短縮や、働き方の柔軟化
- 業務施行に伴う裁量権の拡大
働きがいと定着率・離職率の改善
取り組みを行なった企業と行なわなかった企業では
新入社員の定着率・従業員の離職率・労働生産性において
2ポイントから8ポイントの差が出てきている
従業員の働き甲斐が高い企業の取り組み
(働き甲斐が高い企業における実施率)—(働き甲斐が低い企業における実施率のポイント差)
1 職場の人間関係やコミュニケーションの円滑化 5.6 ポイント
2 労働時間の短縮や働き方の柔軟性 5.6ポイント
3 業務遂行に伴う裁量権の拡大 4.6ポイント
4 正社員と限定社員との間の相互転換の柔軟化 3.7ポイント
5 仕事と病気治療の料率の支援 3.6ポイント
データの羅列は小休止してみて、いま流行りのドローンから眺めてみる下の 景色は
水は高い処から低い処へ流れ、人間は低い処(所得水準)から高い処へ流れる原理は現代も変わず 有史以来、水と冨や利権を巡っての争いが止まらない よう ですが、施政者、知恵ある人間によってその争いが少しでも収まる景色にしたいものですね