新コロナウィールスによる危機的状況下において操業停止、休業等で経済活動が大変な企業、商店がほとんどな折
社会保険算定基礎届のシーズンがきました。算定基準は毎年4,5,6月の月額報酬によって決められていることは
皆さんすでに、保険料は事業主と労働者で折半負担となっていることもご承知のことと思います
以前から、このシーズンに保険料を節約する方法を教えますという触れ込みのビジネスを展開しているコンサルを名乗る事業者が
多く見られます。ましてや今年のような会社の存続にかかわる情勢下においては、保険料の負担を少なくすることは会社、社員にとって
ありがたいことです。ただし、これには今後長いサラリーマン生活において万が一の時、社員への給付、年金額に不利な展開になる場合もあることも
承知しておいてください。今般の新コロナウィールスにおける不況はこれからが本番だとの覚悟が必要です。今は、各種助成金、給付金等の臨時予算が
施行されるとは思いますが、応急手当ととらえなければなりません。労働保険料、社会保険料、事業用固定資産税の一時支払い猶予、減免等の
政策も取られています。平均寿命80歳時代ですが、健康寿命は10歳マイナスといわれています。失業の恐れ、健康体力の低下等人生のアクシデントはみな平等に
あると考えなければなりません。ましてや、超高齢化時代において年金負担世代と受給者世代の年齢構成は逆転をしています。社会保障システムの危うさは
10年以上前から言われており、保険給付の削減は避けて通れませんしかし、社会保障の恩恵は年金だけではありません
傷病手当金、出産手当金、育児休業給付金、老齢年金 ※失業給付(雇用保険の範疇)
ここで、健康保険傷病手当金の給付例と、保険料負担例を示してみます。(40歳以上被保険者分)令和2年3月時料率
年収600万円例 ①月収 50万円(賞与なし) 健保・介護(28,900円づつ)厚生年金 (45,750円づつ) 計74,650円×12月保険料 年/895,800円 保険料控除後5,104,200
②月収 10万円(賞与240万2回年:480万円)健保・介護(5,664円づつ)厚生年金 (8,967円づつ) 賞与分健保・介護80,342円 厚生年金56,730円
同じ600万年収 保険料負担は、半分で済みます。(90万円弱対45万円弱)年175,572(月額報酬分)+274,144(賞与2回分)保険料年/449,716円 ( 健保、介護上限139万 厚生年金上限620,000円)賞与は240万でも上限よりは賦課されないので 保険料控除後5,550284円
但し、健康保険傷病手当金、失業給付は概ね標準月額の2/3ですので ①月額50万円×2/3 33万円強 ②月額10万円×2/3 6.6万円強と
月263,400円の給付に差が生じます。とても月66,000円の保険給付では生活できません
少し乱暴な試算例ですが、毎月の社会保険料のみでの給与設定判断は危険を伴います。保険の目的は、病気、けが、失業、老齢等により収入の減少時に
備えるためのセフティーネットです。ましてや、健康保険によって治療費が、原則3割での国民皆保険制度が成り立っており、米国等においては
自己負担が高額で、国民皆保険制度が大統領選等のテーマになることがありますが、民間保険会社の反対もありいまだ取り入れられておりません
相互扶助の精神の国民皆保険制度が崩壊しないためにも社会保険料制度を堅持していく必要があると思います。また、今回の新コロナウィールス患者を
受け入れてくれている医療機関がすべて、大幅赤字により経営の危機に立たされているということです。会社の倒産廃業、解雇などこれからも
空前の経済不況が、予想されます。池田総理の、もはや戦後は終わったの宣言から半世紀が過ぎようとしていますが極端な言い方をすれば、敗戦時に近い世相に
ならないかという危惧さえおぼえます。ただし、日本人の危機への感覚がしっかり統率されており、3密を避けましょう、マスクを必ず着用しましょう
経済活動を一時ストップしてもこの危機が過ぎ去るために忍の一字でこの数ヶ月耐え忍んできました。この我慢が報われることを信じ、もうしばらくは
新コロナウィールスと共存して、治療薬、予防薬の出現を期待していくしかないようですね
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